FC2ブログ

インテ行ってきました&冬コミ無配小話

連休終わってしまいますね、こんばんは。
昨日はインテに日帰りで行っておりました。
一般でのんびり入場でしたが、だいぶお久しぶりの方にお会いできたり、お買い物で練り歩いたり、イベント堪能しましたー。
冬コミに加えてまたご本を入手できたし楽しかったです。
アフターも猫カフェで癒されたり、飲み会に混ぜていただいて、新幹線の最終ぎりまで楽しませていただきました。
お付き合いくださった皆さん、ありがとうございましたー(⋆´∀`⋆)

そしてそんなこんなしていたら、またしてもあっという間に時が過ぎておりました。
これからご本読みつつ日常生活送りつつ、また原稿進めていきたいと思います。
イベントのサークル参加も控えてますしね。
またぼちぼちがんばります、はい。

冬コミの無配ペーパーの小話は長めなのでノベリストやピクシブに投稿しますが、一旦こちらでも掲載しておきますね。
会場でお渡ししきれなかった方や書店さんご利用いただいている方もいらっしゃいますので、ご覧いただければと思います。
…うん、やっぱり長くて読みづらいですね(汗)
他でアップできたらまたお知らせしますので、しばらくご容赦くださいませ。

以下、冬コミ無配ペーパー小話
【もきゅもきゅ兄さん】

 ある風の冷たい日の午後に、アルフォンスは東方司令部を訪れた。受付で挨拶をして中に入ると、真っ直ぐに指令室へと進む。数ヶ月溜め込んだ報告書を提出しに先に訪れているはずの兄と、そこで待ち合わせているのだ。
 報告はもう終わっているだろうかと思いながら、司令部のドアをがちゃりと開けた。
「こんにちはー。あれ、兄さん一人? 中尉や他の人は?」
 何時もなら揃ってこちらを向き、次々に歓迎の言葉を口にしてくるであろうマスタング組の面々は誰もおらず、しんとした無音が返ってきただけだった。
 アルフォンスは思わず、キョロキョロと部屋の中を見回した。が、並んだ机の席には誰も座っていない。部屋の隅の簡易なソファーに、エドワードが一人陣取って本を読んでいる状態だった。
 報告を既に済ませたという様子には見えない。この分では報告書を渡すべき相手も、奥の執務室で積み上がった書類と共に籠っているのではなく不在なのだろう。
「んー、大佐と中尉は午後一からの会議が長引いてるって。他の皆も、訓練やら巡回やら急な呼び出しやらで、ちょうど出払っちまってる」
 エドワードは本から目を離さないまま、つまらなそうに状況を説明した。本に集中しているわけでもない様子から察するに、どうも退屈しているようだ。つまり、この状態はそこそこ長い時間続いているのだろう。
 それでも大人しくここで待っているのは、アルフォンスと待ち合わせていたからであろうし、報告書を見てもらえないと困るからでもあろう。しかしアルフォンスには、兄の様子は構ってくれる相手がいなくて拗ねているように見えた。
「そっか。おやつにと思って差し入れ買ってきたんだけど、これじゃ冷めちゃうな」
 アルフォンスはかしょんと首を傾げながら、どうしたものかと腕に抱えてきた紙袋を見下ろした。そこからはホカホカと白い湯気が上がっている。時計は午後の三時を過ぎたところだ。ちょうど休憩時だと思い、司令部の親しい皆へと差し入れを買ってきたのだが。
 それを聞いたエドワードはようやく顔を上げてアルフォンスの方を見ると、途端に大きな瞳を零れんばかりに見開いてきらきらと輝かせた。
「おっ、それ肉まんか? うっまそー」
 見事な黄金色の瞳の中には、きらきらと星マークが飛んでいるようにすら見える。
「うん、通りがかった道のとこに露店が出ててさ。ちょうど小腹が空く頃かなーと思って買ってきたんだけど……あ、こら兄さん!」
 まったく、食べ物の事になると現金だなあと思いながらアルフォンスが話していると、エドワードはソファーから飛び降りて、すたたたっと目の前までやってきた。
「うひょー、ほっかほか! いっただっきまーす」
 そして止める間もなくひょいと肉まんを手に取り、ぱかっと口を大きく開けた。
「あ! もう、兄さんたら。皆で休憩にと思って買ってきたのに、先に一人で食べたら駄目じゃないか」
「だって、こういうのはあったかいうちに食べないとだろ。はふっ、うまー」
 既にエドワードは、もきゅもきゅと肉まんを口いっぱいに頬張っていた。
 そのいかにも「美味しくて幸せです」という表情を見てしまうと、アルフォンスも叱る気が失せてしまう。
 それに兄の様子は、頬いっぱいに餌を頬張る小動物――リスとかハムスターといった類の――を連想させ、動物好きのアルフォンスとしてはつい、微笑ましい気持ちになってしまうのだ。
「もー、しょうがないんだから……。一人一個ずつだけだからね。後で皆が食べる時は、兄さんの分はないからね?」
 苦笑しながら忠言するが、エドワードが意に介している様子はない。まあ本当は、いつもどおり一個では足りないと主張するだろうからと、兄の分は多めに買ってはあるのだが。
「でもほんと、このままじゃ冷めちゃうなあ。食堂で温め直してもらえるかな」
 アルフォンスが思案していると、がちゃりとドアの開く音がした。
「通信部から戻りましたー」
 現れたのはフュリーだった。壊れた通信機の修理に駆り出されていたらしい。
「あれ、アルフォンス君も来てたんだね。エドワード君、一人で留守番させちゃってごめんね。皆まだ?」
 そうフュリーが言っている傍から、次々と他の者も戻ってきた。
「巡回から戻りました。第二地区は異常なしです。やあ、エドワード君、アルフォンス君」
 街の巡回から戻ってきたファルマン。
「こっちは第四地区のしょーもないいざこざ納めてきたぜ。よお、エド、アル、久しぶり。大将、美味そうなもん食ってるな」
 市民からの通報で、憲兵では片がつかなかったらしい揉め事を納めに行っていたブレダ。
「実技訓練終了しました~。あー疲れたぜ。お、美味そうなもの抱えてるな、アル! 大将もまあ幸せそうな顔して食って……ほっぺたに食べカスが付いてるぞー」
 司令部内の実技訓練に参加していたというハボックは、そう指摘すると自分の頬を指でトントンと突いて見せる。
「え、どこどこ?」
 エドワードは相変わらずもきゅもきゅと肉まんを頬張ったまま、肩を竦めて頬を拭うような仕草をした。両手は肉まんを持つことに集中していて離せなかったらしい。
 その様子が頬を目一杯に膨らませながらも、手にした木の実を離すまいと必死なリスのようで大変に可愛らしい姿に見え、その場にいたエドワード以外の全員がほっこりとした。
 日頃は豆台風なのに……などとは、もちろん誰も口には出さなかったので、部屋の中は和やかな空気に包まれた。
「なあ、取れた?」
 一人その空気に気づかぬエドワードは、ふっくらつややかな頬をこちらに見せてくる。
「いや、それじゃ取れないだろ」
 しょうがねえなあと、ハボックが苦笑しながらエドワードの頬に手を伸ばそうとした時。
「随分と美味しそうなことになっているな、鋼の」
 いつものエドワードにとってはいけすかない声と共に、ロイが指令室へと入ってきた。長引いていた会議がようやっと終わったのだろう。疲れているのか、少々目付きがきつくなっている。
 それを見たハボックは伸ばしかけていた手を止め、さっと背中の後ろにやり明後日の方を向いた。
「やっと会議終わったのかよ、大佐。待ちくたびれたぜ」
 エドワードはロイの目付きなど気にした風もなく、いつものように言い返した。
「忙しい上官が、滅多に顔を見せない部下の報告を聞いてやろうと、寄り道もせずに戻ってきたというのに。その部下である君の方は、美味いもので頬を膨らませて腹を満たしているとは暢気なことだな」
 対するロイも、エドワードの不遜な物言いを諌めるでもなく、厭味な口調でさらに言い返す。
「なんだよ、忙しいんならちゃっちゃと切り上げりゃいーじゃねえか。あんた得意だろ、そういうの。それとも、そんなんするのも面倒なくらい、つまんない内容でだったのかよ」
「む、つまらない内容だったことは否定できんな」
 ロイが思わず肯定するのを、後から入ってきたホークアイが聞き咎めて眉を寄せたが、何も言わずにため息をつく。余程、実りのない会議だったのだろう。
「それより、会議終わったんなら早く報告書読んでくれよ。もうすぐ終わるって聞いたから待ってたのに、来てから一時間は経ってるぜ」
 普通、上官に向かって部下がこんなことを言ったら、不敬罪で罰せられるところだろう。だが、この二人のこんなやり取りはいつものことなので誰も止めようともしない。うっかり首をつっこみたくないというのもあるが。
「来る前にこちらのスケジュールを確認しないからだろう。予定より長引いたのは確かだがね」
 やれやれと言った様子で、ロイはソファー前のテーブルの上に置いてあった報告書の束らしき物を手に取った。なんだかんだと言いながらも、報告書をすぐに読むつもりらしい。
「まったく、こんなに分厚くなる前に報告に来たまえよ。読むのに時間がかかりそうじゃないか。読んでいる間に、アルフォンスの差し入れが冷めてしまうな」
 そう言いつつ、ロイは報告書をぱらぱらと捲った。
「あ、そうだな。あんたもあったかいうちに食えよ。せっかくアルが買ってきたんだからさ!」
 あれだけ報告書を早く読めと急かしていたエドワードだったが、今度は先に肉まんを食えと言わんばかりにアルフォンスの抱えている紙袋を指差した。
「ふむ。そうだな……」
 ロイはちょっと面白くなさそうな顔で片眉を上げ、指差すエドワードと、アルフォンスが抱えている肉まんの包みを見比べる。それからニヤリと傍目からはわるーく見える笑みを浮かべた。
「では、遠慮なく」
 ロイは首を傾けて――腰もだいぶ折った状態で――、エドワードの顔へと接近し、そして……。
 ぽかんと見上げていたエドワードのふっくらした頬を、ぱくりと唇で食むと、ついでに舌でペロリと舐めた。
「ご馳走さま」
 その場にいた者は皆、動きを止めた。もちろんエドワードもだ。息が一瞬止まっていたほどだ。
「なっ、ななななな、なにっ――?」
 その一瞬の後、エドワードは顔を沸騰させたように真っ赤にして叫んだ。
「た、たいさが、オレの、オレのかお、くった!」
「何を言っているんだね。君が食べろと言うから、頬に付いていた肉まんのかけらをご相伴に預かっただけさ」
 ロイはしれっと答える。しかしエドワードの方は、大混乱中だった。
「オレのかおが食われたあぁ。てめっ、肉まん食うならあっち! あっちだろ? うがぁ」
「ああ、君のほっぺたがあまりにも肉まんみたいにふっくらで美味しそうだったから、つい間違えてしまったよ。あっはっは」 
「つい、じゃねえだろ! 絶対わざとだろ?!」
 ロイの機嫌は上昇し、対するエドワードの機嫌は急降下するかに見えた。このままでは豆台風が大変なことになる。上司の気分転換で仕事が捗るようになるならよいことだが、自分達に被害が及ぶようになるならば別である。そろそろ止めに入るか、しかしどう割って入ったものか。
 皆が思案し始めるのを他所に、ロイは楽しげにエドワードを揶揄いつつ手を伸ばして紙袋から肉まんを一つ取った。
「すまんすまん。では、お詫びに私の分の肉まんを君にあげるから。執務室で報告書を読む間、それを食べていたまえ」
 とかなんとか言いながら、未だぎゃんぎゃん騒いでいるエドワードの背中をさりげなく押して、執務室へ向かっていった。片手に肉まん、片手に報告書を持ったまま。
 そしてパタリと扉が閉じ、二人して執務室の向こうへと消えていったのである。分厚い防音扉の効果か、エドワードの声もパッタリと聞こえなくなり、司令室に静けさが訪れた。
「あれ……なんかまんまと連れてかれちゃいましたね、兄さんてば」
 アルフォンスがポツリと呟く。
「……さあ、せっかくだから冷めないうちにいただきましょうか。アルフォンス君、差し入れありがとう。皆、今お茶を入れてくるから休憩にしましょう」
「アイ、マム……」
 誰も意を唱えるものはない。むしろ、今見た光景を忘れるためにも、休憩して文字通りお茶を濁したい気分だった。
「……ごちそうさま」
 誰かがぼそりと呟いた言葉は、アルフォンスに対する謝意だったのか、それとも――。
 ある寒い冬の日の東方司令部の一角で、ほっこりしたようなどっと疲れたような一幕だった。

――完――
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

はろどき

Author:はろどき
こちらはサークル「空宙-そら-」のお知らせ用ブログです。
二次創作、腐女子、BLに関連する内容が多分に含まれますので閲覧される際は充分ご注意願います。
【活動ジャンル】
 二次創作:小説・腐向け
 鋼の錬金術師:ロイ*エドワード
 参加イベント:コミケ・シティ
 (主に東京、時々大阪)

web拍手 by FC2

★メールフォーム★

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
空宙‐そら‐banner
空宙バナー バナー→http://blog-imgs-69.fc2.com/h/a/l/halodoki/banner-sora-.jpg
☆終了イベント☆
主催様、ご参加の皆さまありがとうございました! ロイエドプチオンリー『REFes!』
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR