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桜のお話

熊本及び九州方面の地震に被災されている方におかれましては心よりお見舞い申し上げます。
少しでも早く日常が戻ることをお祈りしています。

一昨日は関東で「あら地震」と思ってすぐの熊本震源の報が入り、しかも震度が大きくて驚きました。
揺れのあった方面の家族や分かる限りの知人の無事はすぐに確認できたのでよかったのですが、その後も大きいのが続いて不安な方も多かったと思います。
ライフラインなど早く復旧しますように。
東日本の震災の時も全国の方にご心配いただきましたので、私も今回は可能な範囲で応援できればなと思っています。

それでお前は何をやっているんだと言われれば、一応原稿をちまちま進めています。
しかし5月に本になるかはまだ目処が立たない状況で…出せない場合どうするか考えつつ印刷所の締切とにらめっこ中です。

そんな中、ついったとかでちまちまっと上げていた桜の妖精話をそろそろ関東は桜が終わる時期なのでまとめてみました。
以前オフで出した「妖精はティータイムがお好き」の設定なのですが、エドワードさんが桜の妖精さんでロイはルポライター(どこにもその設定出てきませんが)という完全パラレルだということだけ念頭に入れていただければ読めると思います。
単に花の咲き舞う様子に翻弄されるロイさんのポエムと思っていただければ(^^;
ちなみにBGMは某二人組バンドの桜の歌です。ひゅるりーら🌸

不安なニュースが多い中ですが、少しでも和んでいただければ幸いです。
ちょっと切なさ成分の多めなネタではあるのですが。。。
後で他のところにもあげてこよう。
↓あげてきました。
 ノベリスト
 ピクシブ

<桜の妖精なエドワードとロイのお話>

✿✿✿
先週開花したものの、その後気温がぐっと下がり、エドワードは力が出ないのか桜の木に籠って寝てばかりいた。
しかしここ2日ほどで見事に満開となり今は元気いっぱいの姿を現してくれる。
「ロイー!ハーブティーに蜂蜜入れたい!」
「はいはい、ちょっとだけだぞ」
「やったー!」
透明の翅を震わせて喜ぶエドワードの無邪気な笑顔を見ているとこちらまで嬉しくなる。
やはり彼には元気な姿がよく似合う。この笑顔をいつまでも見ていたい。
だが妖精が実体化できるのは桜の花が咲いている間だけ。
花の時期は本当に短い。満開が過ぎるとあっという間に散っていく。
桜が満開になるとエドワードが元気な美しい姿を見せてくれて嬉しい。
一方でもうすぐ会えなくなってしまうと寂しさも覚えてしまう。
まるで恋をしているようだとロイは思った。
私にだけ見える私だけの妖精。
この小さな存在に翻弄される自分が滑稽で、けれど幸せだと思った。
〈淡い幸福〉

暖かい風が吹く。
満開の桜が揺れる。
舞い散る花びらを見てきれいだと君が笑う。
花のように君は笑う。
花びらと一緒に君が舞い踊る。
一面に白く淡く景色が霞む。
君の笑顔も淡く霞む。
花びらが散り去っても僕は君の笑顔を忘れない。
僕は君を記憶する。
君の記憶が僕の胸に降り積もる。
花びらのようにふわりふわりと降り積もる。
君のどんな瞬間も僕はきっと覚えている。
花びらのように降り積もる。
〈花の記憶〉

✿✿✿
ちょうど満開を過ぎた頃、春の嵐のような南風が吹いてはらはらと桜の花びらが舞い散った。
そして追い討ちをかけるように今日は雨まで降っている。
買い物に傘を差して出かけた帰り道。ロイは道端の所々にできた水溜まりを見て、覆うように浮かぶ薄紅色の花びらにため息をついた。
それだけ花が散ったということだ。
それはエドワードとの別れが迫っている証。
ロイは気が急いて足早に自宅へ戻った。
門を潜ろうとしたところで傘にぽすんと何かが当たった衝撃があった。
花にしては重量があるような…と思っていれば、傘の縁から金色のお下げが垂れてきた。
「よ、ロイ!もう雨止んでるぜー」
「うん?ああ本当だ」
空を見上げると小降りになっていた雨も消えたようだ。
エドワードが傘から離れるのを確認してから、ロイは傘を畳もうとした。
するとはらりと桜の花びらが幾つか舞い落ちてきた。
「傘に花びらが付いてるぜ。ほら」
そう言われて傘の上の面が見えるようにそっと地面に置いてみる。
確かに数枚の花びらが乗っていた。
「雨と一緒に降ってきたんだろうね」
散る、とは言いたくないのだ。
「桜の雨かー。なんかいい感じじゃねえ?」
そんな心境を知ってか知らずか、エドワードが楽しげに傘を見る。
エドワードは花が散ることを悲しんだりなどしない。
悲しむ顔を見せたことはない。
彼にとってそれが当然のことだからだろうか。
花が咲き、やがて散って葉が伸び茂る。
そうして成長していく。
葉が落ち冬を越えて、また次の春に綺麗な花を咲かせる。
それが自然の理だ。
けれど花が散るのを寂しいと感じてしまう人の心情も理のように存在する。
「しかしこれは君だろう?」
そう言ってロイは傘の上から綺麗に開いた花を摘み上げた。
顎の付いたままの花が丸ごと落ちてくるのは鳥かリスの仕業。
でなければ桜の妖精のいたずらだ。
「へへっ、ばれたか」
いたずらが見つかって嬉しそうに笑う君。
濃紺の布地に薄紅色がよく映えた。
「綺麗だな」
「だろ?」
開いた傘を地面に置いたまましばらく二人で眺めていた。
恐らく違う気持ちを抱えながら。
〈桜降る〉

✿✿✿
「桜の布団!」
庭に散ってしまった花びらを木の根元に掃き寄せたら、見事に白い山ができた。
集めた側からその上でエドワードがぴょんぴょん跳ねる。
「こら、せっかく集めたのにまた散らかるだろう」
口では嗜めてみるが、声音も甘いものにしかなっていないのが自分でもわかる。
その証拠にエドワードはちっとも止めるそぶりを見せない。
目を細めて花びらを散らす小さな妖精の姿を目に焼き付ける。
「せめて絨毯と言ってくれ」
自ら山を平らにして周りには広げて見せるとエドワードはさらに喜んだ。
「すっげえ!花びらの海みたいだ!」
彼にはそう見えるのだろう。
桜の海にダイブする君。
ころころと嬉しそうに笑いながら花びらの上を転げる。
今日はいい天気だから花びらもサラサラしていて気持ちがよさそうだ。
本気でもいないのに渋い顔をして見せるのが馬鹿らしくなり、箒を放り投げて自分もごろりと花びらの層を枕に寝転がった
青空と舞う花びらと、枝につき始めた鮮やかな葉が綺麗なコントラストを描いていた。
春の終わりは、もう、すぐそこ。
〈桜の海〉
✿✿✿
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はろどき

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こちらはサークル「空宙-そら-」のお知らせ用ブログです。
二次創作、腐女子、BLに関連する内容が多分に含まれますので閲覧される際は充分ご注意願います。
【活動ジャンル】
 二次創作:小説・腐向け
 鋼の錬金術師:ロイ*エドワード
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 (主に東京、時々大阪)

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